第1回ジャカペラワークショップ
レポート4
日米大学生交流アカペラワークショップ
AUGUST 12, 2015
一般社団法人日本アカペラ協会(ジャカペラ)が主催のアカペラワークショップ「第1回ジャカペラワークショップ」が、2015年8月12日に東京都目黒区にあるノアスタジオ学芸大で行われました。
アカペラが大好きな日本の大学生を対象にしたこのワークショップ。
記念すべき第一回目は、アメリカで開催されるICCA(国際大学アカペラチャンピオンシップ)で受賞経験のある大学生グループ「Grains of Time(以下Grains)」16名をゲストに招き、日米の大学生がパフォーマンスとトークでお互いのアカペラの魅力を発見していきます!
>>「第1回ジャカペラワークショップ レポート1」はこちら
>>「第1回ジャカペラワークショップ レポート2」はこちら
>>「第1回ジャカペラワークショップ レポート3」はこちら
ジャカペラでは、アカペラパフォーマーのみなさんが心からアカペラを楽しんでもらうことはもちろん、アカペラを見る人・聴く人が一緒になって盛り上がり、アカペラ音楽の魅力や可能性を一人でも多くの人と共有していくことを目指しています。
第1回ジャカペラワークショップの肝となる、振り付けやフォーメンション、身体全部を使った感情表現のある「魅せるアカペラ」
アメリカのテレビ番組「The Sing Off」や映画「Pitch Perfect」などでも盛り上がりを見せる「ビジュアルパフォーマンス」のあるアカペラを、さっそく体験していきましょう!
アカペラに振付けをつけてみよう!

ボーカルレッスン同様、ジャスティン・ビーバーさんの「As Long As You Love Me」という曲の振付けを体験していきます。
実はこの曲、振付け担当のルークさん(写真手前黒シャツ)がGrains of Timeに入って1曲通しで振付けをした初めての曲なんだそうです。
当時のGrainsは7人のグループで振付けやステージングをしたことはまったくなく、ビジュアルパフォーマンスには抵抗があるメンバーも多かったそうです。
「やってみなきゃわからない!楽しいかもしれないぜ」とルークさんの熱い気持ちがメンバーに伝わり、想いが現実になった『思い入れのある曲』でもあります。
練習は失敗するための場所
身体の動きと音を一緒に落とし込む

まず始めにフォーメーションを組みます。今回はおよそ15人で三角形(ピラミッド型)のフォーメーションになりました。
音源に合わせ、ルークさんとアシスタントのGrainsメンバーがお手本を見せ、それをみんなで実践していきます。
そのパートの振り写しができると、今度は反復練習です。地道な練習ですが、2〜3回繰り返すうちに、あっという間にマスターしていくみなさん!
動きもビシッと決まります!
もちろん覚えたての振付けは間違えることもありますが、まったく心配いりません。
「失敗や間違いはむしろ練習でいっぱいしてほしい!」というルークさん。
本番で成功するために、練習でわからないところをしっかりわかるようにすることが何より大事だと伝えます。
本番ステージの上で失敗しちゃったら
『おいしい!』と思え!

グループの中で一人だけ違う動きになってしまうと目立ちますが、それを逆に愛嬌に変えてしまうのだとか。
たしかに、「失敗した!」じゃなくて「こっちが正しいのさ〜」と堂々としていれば、見る人も安心するし、それだけで楽しい気持ちになりますよね。
ボーカルとビジュアルの相乗効果

あくまでもアカペラは歌が命。ルークさんは歌の魅力を引き出すことを意識して振付けやステージングを考えていきます。
「ボーカルパフォーマンスをよりよくしていくのが、アカペラのビジュアルパフォーマンス」
なるほど。歌のアクセントや強弱に合わせて動くから、難しいと思っていた振付けもしっくりくるんですね。
もちろん、動きのせいで歌が疎かにならないように、上半身に意識を配ります。
頭の中では歌や姿勢、フォーメーションなどたくさんのことをフル回転で考え、実際の身体は見る人にそれを感じさせないアカペラパフォーマーになる。
う〜ん、頭ではわかってもなかなか難しいです。。
曲に合わせて身体を使いながら、どんどん新しい動きを習得していき、振付けがあっという間に1曲分、完成しました!

このあとは、ルークさんから表情やエネルギーについて。
人数が多いグループだと個性が出にくい。だから、一つ一つの動きにこだわって自分をどんどん表現していくのが大事。
「この鏡を使って周りを意識してみよう!今の自分は輝いてる?顔は生き生きしてる?」
ステージで本当に楽しそうに踊っているのを見ると、こっちまで楽しくなってきちゃう。
でも、アカペラを見に来るお客さんの中には、ぼーっとしていている人もいて、なんだかこちらのエネルギーが吸い取られてしまうようなこともあるよね。
そんなときは、ステージで一緒に歌って踊っている仲間を見てみよう。
一生懸命にやっている姿を見て安心したり、なぜか目があうだけで面白くなったりするはず(笑)
そのときのみんなの顔は、作り物でない、本当の笑顔だよね!
ステージの上で仲間と過ごす時間や、お客さんと共有する時間が「楽しくってしょうがないや」って思えるアカペラを、これからもぜひ続けていってください!
と、明るく楽しいルークさんらしい言葉で、ワークショップのビジュアルパフォーマンスレッスンを締めくくってもらいました。

同じ振付けをしていても、顔の表現の方法や動き方は人それぞれ。
1時間という短い時間での振り写しでしたが、参加者のみなさん一人一人がキラキラと輝いていました!
ここで、今ビジュアルレッスンを受けたグループはボーカルレッスンへ。ボーカルレッスンを受けたグループはビジュアルレッスンを同様に行いました。
この後は、歌と踊りを合わせての練習!
そしていよいよ、Grainsのメンバーと参加者のみなさんを前にしたドキドキのグループ発表です!